当院では、歯周内科治療をおすすめしていますが、その他の治療法も組み合わせて、ご提供しています。初診時の検査結果を基に、患者さんごとの治療プランを作成します。
歯周病・歯周内科治療の種類と料金
初回の歯周組織検査 | PMTC |
薬の内服 | FMD |
SRP(スケーリング・ルートプレーニング) | 3DS(マウスピース除菌療法) |
乳酸菌サプリ | 殺菌歯磨き「薬用ペリオバスタージェル」 |
レーザー治療 | 歯周外科治療・歯周組織再生療法 |
詰め物・被せ物の修正治療 | TBI(ブラッシング指導) |
歯周内科治療に関わる料金
最初の検査から一連の治療に際して 下記の料金を頂戴致します。 | 123,200円(税込) |
初回の歯周組織検査
歯周内科治療を始める前に、お口の検査を行います。
唾液のDNA検査(PCR検査)
位相差顕微鏡による検査や、唾液のDNA検査(リアルタイムPCR検査)を実施。 これは唾液中に含まれる虫歯や歯周病の原因菌の数や種類を調べる検査のことで、その検査結果によりお口の中にいる細菌の種類や数といった詳しい情報が得られます。
検査結果を基に、歯周病菌や、歯周病に影響を及ぼす菌を特定し、患者さんのリスクに合わせた治療計画を立ててまいります。 検査前には食事・喫煙・歯磨き・運動を控えていただく必要があります。また検査中の刺激で僅かに出血する可能性があります。
歯周病精密検査
歯周ポケット(歯と歯ぐきの間の溝)の深さをはじめ、歯ぐきの炎症の度合い、歯の揺れ具合、磨き残しの多い部分などを確認。レントゲンであごの骨の状態も調べて、歯周病の進行度を検査します。同様の検査を治療終了時にも行い、治療効果を判定します。
初回の歯周組織検査 | 一連の治療費に含まれます |
PMTC
「PMTC」(プロフェッショナル・メカニカル・トゥース・クリーニング)と呼ばれるクリーニングを行います。歯磨きだけでは落としきれない歯石、歯垢、着色汚れまで取り除くため歯周病の治療や予防に効果的。歯科衛生士が専用の機器を使って行う歯の清掃のことです。
治療のリスクや副作用として、僅かに出血を伴う可能性があります。歯ぐきが少し下がって見えるようになる可能性があります。
薬の内服
位相差顕微鏡でお口の中の菌を把握してから、カビの一種カンジダ菌が多い場合は薬剤シロップで、歯周病菌が多い場合は抗生物質で体の中から菌を減らし、歯周病の改善を図る薬剤を内服して行う歯周病の内科的治療法です。
(抗生物質はアレルギー反応が起こる場合があります)
お薬の内服による内科的な治療を行うことで歯ぐきの炎症がおさまるため、歯石を取り除く際に治療器具が炎症のある歯ぐきに触れる痛みを軽減することが可能。また、症状の早期改善にも繋がります。
FMD
内服薬で歯ぐきの炎症が改善した後は、うがい薬でお口の中を除菌。それから歯周ポケット内の洗浄や超音波スケーリング(超音波振動による歯石除去)を実施します。
当院では、これらの処置を一気に行い、24時間以内に歯石・細菌をお口から一掃する「FMD」(フルマウスディスインフェクション)という治療法を採用。クリーニングを数回に分けて行う方法に比べて、1日で歯石・歯垢除去を行うことで歯周病原菌の再感染を防ごうとする治療で、歯周病菌が他の歯に感染する機会を減らせるというメリットがあります。
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)
歯周内科治療やFMDの終了後に、歯石除去を本格的に行います。歯石除去のプロである歯科衛生士が、歯周ポケットの奥深くにこびりついた根の表面の歯石も専用器具を用いて丁寧に除去する治療法です。
「歯石をとるのは痛い」と思われがちですが、当院では歯周内科治療を併用し、歯ぐきの炎症がおさまった状態で処置を始められるため、痛みが少なく済みます。
治療後に歯がしみる可能性があり、術中は歯ぐきのトラブルの状況に応じて出血を伴う可能性があります。治療部位を分けて行うので数回の通院が必要で、術後に歯ぐきが少し下がって見える可能性があります。
3DS(マウスピース除菌療法)
3DS(マウスピース除菌療法) | 66,000円(税込) |
乳酸菌サプリ
乳酸菌サプリでお口の環境の改善や免疫力アップを行い、歯周病の改善を手助けします。
ラクレッシュPRO タブレット
お口の中にいる善玉菌と悪玉菌のバランスを整えることで、歯磨きだけでは難しい歯周病菌の除去をサポートする、善玉菌タブレットです。
殺菌歯磨き「薬用ペリオバスタージェル」
歯周病の原因は歯周病菌とカビ菌。そのカビ菌を除去する歯磨剤です。
歯周病菌に効果があるとされるジスロマックという抗菌剤と、カビ菌に効果的とされるハリゾン(ファンギゾン)という抗カビ剤を使って歯周病菌の抑え込みを目論むのが歯周内科の治療法ですが、ハリゾン(ファンギゾン)の使用は初期に止め、ある程度症状が安定したところでこの薬用ぺリオバスタージェルに移行していきます。
この歯磨剤は、人体に害のない天然の材料のみが原料。元来は肉類の腐敗防止剤として使用されており、食品として作られたものなので御安心下さい。
レーザー治療
水と反応するEr:YAG(エルビウムヤグ)レーザーの作用により、歯石を除去します。痛みの少ない治療を行えるほか、歯ぐきの炎症を抑える効果もあります。
歯と歯ぐきの間にレーザー光を集中的にあてることで、歯周病の原因菌を殺菌し炎症を沈め、歯ぐきの腫れや出血を抑えることができます。
重度の歯周病の場合、レーザーのみでは殺菌できない場合があります。痛みの感じ方には個人差があり、また従来の歯周病治療よりも時間がかかる可能性があります。
歯周外科治療・歯周組織再生療法
SRP(スケーリング・ルートプレーニング)でも症状が治まらない進行した歯周病に対する外科的な処置を伴う治療法です。
歯周ポケットの奥深くに付着したプラークや歯石を手術で除去するため、病状改善に効果的で、抜歯せずに済むことも。SRPよりも患者さんへの負担が大きく、歯周外科治療の豊富な知識と経験のある歯科医師のみができる難しい治療法です。
このような外科的処置をできるだけ回避するためにも、歯周病の重症化を防げる歯周内科治療が効果的です。
詰め物・被せ物の修正治療
お口にフィットしない詰め物・被せ物は段差や凹凸を作り、そこに汚れが溜まり、歯周病を悪化させる要因となります。当院では、詰め物・被せ物をお口に合うよう作り直し、歯周病の改善を促します。
当院では、入れ歯やお口の噛む働きと体全体の働きの関係を学び、それを治療に活かして参りました。噛み合わせのプロである院長は、お口の中にある被せ物が合わない場合、噛み合わせの面から、歯周病の改善を目指す治療も行います。
TBI(ブラッシング指導)
歯周病は生活習慣病であるため、治療のために、ご自宅での歯磨きや食生活などの生活習慣を改善することも重要です。
当院では歯科衛生士が、歯磨きが難しい箇所を確認しながら正しい歯磨き方法をレクチャー。また、お口の状態に合った歯ブラシや歯磨剤の選び方もアドバイスします。
執筆・監修歯科医
医療法人SDC 酒井歯科医院
院長 酒井直樹
1980年 福島県立磐城高等学校卒業
1988年 東北大学歯学部卒業
1993年 酒井歯科医院開院
2020年 医療法人SDC 設立