LOSS CARE

欠損後に対処が求められる理由

そもそも抜歯をせずに済めばそれに越したことはないのですが、不幸にして抜歯に至ってしまった場合には『補う』事を考えないとなりません。 何故かと申しますと、全身の諸トラブルだけでなく下記の動画のような予想もしなかったような審美的な意味合いでの顔貌トラブルに見舞われる確率が非常に高くなってしまうからです。(泣)

『咬合』は『建物』にそっくり

やはり放置は宜しくありません。 我々の『噛み合わせ』は、例えて言うなら『建物の柱』に相当します。仮に柱の喪失が1本だけならまだしも、あっちもこっちも・・・となれば軒が下がったり床が波打ち徐々に建物そのモノが傾き始め崩壊することが容易にイメージされますでしょう。『噛み合わせ』もまったく一緒なんです。(泣)

噛めないだけではなく、噛み合わせの面が波打ったり周囲の頬や舌にまで変化は及びます。建物は取り壊して再度建てることが可能ですが、歯は・・・そうはいかないので厄介かと思います。

3 TREATMENTS

抜歯をした後の3つの治療法

むし歯や歯周病が悪化して保存が難しくなると、止むを得ず抜歯をすることになるのは多くの方が御存知でありましょう。残念ながら、実際は抜歯を宣告されてから初めて真剣にその後の治療法を考える方が多いのではないでしょうか。
よく『抜いた後には”差し歯”にして下さい』と我々は言われるのですが、『差し歯』は歯の根っこに土台を作り、更にその上に被せ物をするモノなので歯が抜けた後には『差し歯』は出来ないのです。

歯を抜歯した後の3つの治療法

インプラント

インプラントを顎に埋め込み歯の根から回復するので、自分の歯のような安定した噛み心地があります。

ブリッジ

欠損した歯の両隣の歯を削って土台にし、その上から数本の連結した人工歯を被せる方法です。

入れ歯

他の歯に依存する人工の歯です。比較的短期間で治療でき、多数歯を失った後の治療法としてもっとも多い方法です。

歯をなくした時の治療法としては、入れ歯・ブリッジ・インプラントの3つの方法があります。それぞれ特徴がありますが、その違いがわからないとどの治療が適しているのかなかなか判断できません。納得できる治療を選ぶためにも、各治療法の違いを知った上で比較・検討する必要があります。それぞれの違いの詳細を見てみましょう。

インプラントブリッジ入れ歯

どの手段であれ、欠損部は補っていかねばなりません。例えるなら噛み合わせってのは『建物の柱』と意味は同じです。建物(噛み合わせ)全体が崩れないようにするには何らかの補う手立てが求められます。

IMPLANT

インプラント

インプラント

インプラントとは?

インプラントを入れて歯の根から回復するので自分の歯のような安定した噛み心地があります。人工歯は審美性が高いセラミックなので見た目がとても美しく自然です。健康な歯を一切削らずにでき、お手入れは普段と同じように歯磨きできるのでお口全体の健康を保てます。

インプラントのメリット

  • 残っている歯に負担をかけないので守ることができる
  • 自然で美しい口元が再現出来る
  • 取り外しの手間を必要としない
  • しっかりと違和感なく噛める
インプラントのイメージ①

インプラントのデメリット

  • 費用は保険が適用されず全額自己負担で高額
  • インプラント体を埋入するには外科的な手術が必要
  • 治療期間は埋め込んでから4~7ヶ月かかり、これから抜歯をなさる際には1年以上かかる
  • 天然歯と同じで、ケアをしないとインプラント周囲炎になり抜けてしまうおそれがある
インプラントのイメージ②

BRIDGE

ブリッジ

ブリッジ

ブリッジとは?

欠損した歯の両隣の歯を削って土台にし、その上から数本の連結した人工歯を被せる方法です。土台に橋をかけた状態になることから「ブリッジ(橋)」と呼んでいます。

ブリッジのメリット

  • 固定式なので入れ歯のようには動かず外れない
  • 金属であれば保険適用なので治療費が安価に済む
  • 保険外ではあるが白い歯で繋ぐことも可能
  • ある程度、しっかりと違和感なく噛める

ブリッジのデメリット

  • 支えとなる両隣在歯は大量に削らざるを得ず、負担も増すので寿命が短くなる
  • 保険では奥歯は金属、前歯は金属に前装プラスチックなので審美的に劣る
  • 欠損歯(失われた歯の部分)が連続3~4本以上になると適応できない
  • ブリッジと歯ぐきの間にモノが詰まりやすく、むし歯歯周病の原因になりやすい

DENTURE

入れ歯

入れ歯

入れ歯とは?

金属の金具で歯に固定させて使う取り外し式の人工の歯です。比較的短期間で治療でき、多数歯を失った後の治療法としてもっとも多い方法です。

入れ歯のメリット

  • 治療が比較的に短期間で終えられる
  • 保険適用のモノであれば治療費が安価に済む
  • 失った歯が1本から全部(総入れ歯)まで全ての症例に適用
  • 取り外して歯磨きできるので、ブリッジよりお口の中を清潔に保てる

入れ歯のデメリット

  • 歯ぐきで噛むので、噛む力が天然歯の3割以下になってしまう
  • 目立つバネ(クラスプ)をかけた他歯に大きな負担が掛かってしまう
  • 口腔粘膜を大きく覆う『総入れ歯』だと食べ物の味や温度が解りにくい
  • 入れ歯が合わないと痛みが出たり噛めなかったりする

デメリットを克服する入れ歯

また保険の適用にはなりませんが、バネが目立たない入れ歯や、より精度が高くて薄さを追求したり、安定性に勝る入れ歯に関しては下記の別ページにて御案内をしております。今の入れ歯に納得が行かない方、更に噛み心地を高めたい方は下記よりお進み下さい。

COMPARISON of EACH TREATMENT

3種類それぞれの治療の比較

下記の表を参考になさってください。細かい点に不明点がありましたらこちらからお問い合わせください。

各治療の比較

治療法インプラントブリッジ入れ歯
審美性〇(ジルコニアは ◎ )×
咀嚼力×(天然歯の3割以下)
口腔内衛生×
耐久性×
健康な歯を削る削らない削るごくわずか
他の歯の負担基本的に無い負担あり負担が大きい
違和感ほとんど無いほとんど無い大きい
顎骨がやせるやせない少しやせるやせる
治療本数多くても可欠損が多いと不可多くても可
外科処置必要不要不要
治療期間4ヶ月~1年半比較的短い比較的短い
保険・自費診療自費保険・自費 保険・自費

執筆・監修歯科医

歯の欠損後の治療法