歯科のトピックス

メインテナンス重視が昨今の歯科医療のトレンド!

コンビニより多いと称される歯科医院(全国68,000軒)の中には、保険診療を一切なさらずに自由診療オンリーという歯科医院も存在したりは致します。
ですが、ほとんどの歯科医院は保険医療機関であり、厚労省が定めた保険診療をベースに日々の診療をしていると私は認識して居ます。

この保険診療の内容は細かく定義され、カルテ入力専用のパソコンが無ければ頭を抱えてしまうほどに微に入り細に渡り記載を義務付けられてたりしますが、要するに『保険診療をする以上は国の方針を徹底的に遵守なさって下さいね』ってことのように解釈も出来るのです。
7~8年前に『CAD/CAM冠』と言ってハイブリッドセラミックス製の白い歯(強化されたプラスチック)が保険導入された時にも『ウチではやってないから自費のセラミック冠を』とローカルルールを作ってしまった歯科医も存在したようですが、厚労省の方針に従わないなら保険医を辞退して下さい・・・なんてことも言われかねませんでしょう。

その厚労省の保険診療を貫く方針は二年毎に更新改正されて行くのですが、ここ数年の傾向としては明らかにメインテナンス重視』が最優先される傾向にあります。
加えて、口腔機能発達不全症であり口腔機能低下症といった呼吸・咀嚼・嚥下に関する項目への保険点数配分が手厚くされ、従前のむし歯治療一辺倒の仕組みから随分と進化改善が図られた感が致します。明らかに歯周病対策をしっかり講じて多くの歯を残し健康寿命の延伸を図り、平均寿命との隔たり(男性9年、女性12年)を縮めて下さい』って方向にシフトした感じです。

メインテナンス重視が昨今の歯科医療のトレンド!①

それ故に各歯科医院は歯科衛生士さんの雇用を充実させて、そういった国が目指す方向性に合致した歯科医療サービスを提供出来るように業態転換をしてたりするのです。
保健医療機関である当院も御多分に漏れず、厚労省の目指すその方向性に完全にシフト(予防型歯科)いたしました。

メインテナンス重視が昨今の歯科医療のトレンド!②

むし歯治療やクリーニングがいったんは終了した後に、歯を失う最大の理由でもある歯周病予防をメインとして『継続的なメインテナンス推奨』をアナウンスし提供している理由はそこにあります。
国(厚労省)が目指す方向性は間違っておりませんで、メインテナンスを繰り返すことで保険診療を貫く『歯周病安定期治療』であり『歯周病重症化予防』が果たされるようにも感じます。

メインテナンス重視が昨今の歯科医療のトレンド!③

麻酔をしたり削ったりする治療に抵抗がお有りな方も、優しい衛生士さん達による口腔ケアだと敷居は低く感じて貰えてるように思います。
お子さん達のフッ素塗布も、年配の方の口腔機能低下予防も、それらすべてが歯の寿命延伸であり引いては健康寿命の延伸にも繋がって行くようです。
昨今では3~4割の患者さんがメインテナンスだけでお越しいただけるようにもなりました。数年前に『かかりつけ歯科医機能強化型歯科診療所』という舌を噛みそうなネーミングの認定も受け、当院はメインテナンスを最重視する昨今であります。

メインテナンス重視が昨今の歯科医療のトレンド!④
酒井直樹

酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長

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