治療に関すること

歯の内部からのホワイトニング、ウォーキングブリーチ漂白

歯を内部から漂白するホワイトニング

『明眸皓歯』という四字熟語がありますが、「皓」の字は「白く輝く」という意味なんだそうです。
白い歯への憧れは、芸能人だけでなく私たち一般人も同様です。ホワイトニングを希望する方も多くいらっしゃいますが、そのホワイトニングは歯の表面からの漂白効果を狙うのに対して、内部から歯を漂白する方法があることをご存知でしたか?

ウォーキングブリーチ

写真・左のように、神経が無くなった歯は黒ずむことがよく知られています。表現が宜しくないかもしれませんが、生きている植物と枯れてしまった植物の差ぐらいに色合いが変化したりするケースも珍しくありません。
そういった神経が無くなった歯に限られますが、歯の裏側から薬剤を内部に封じ込めて漂白する方法を『ウォーキングブリーチ』と称します。
完全に元通りになるわけではありませんが、目立たなくすることは可能なことが多いです。5~6回に渡り漂白の薬剤を入れるだけで、痛んだりもせずに改善できる場合があるんですよ。

ウォーキングブリーチの効果②
ウォーキングブリーチの効果③

色調管理の難しさ

色の問題は実際には難しかったりすることがあります。
写真の患者さんは2回ほど試みたら写真・右のように改善したのですが、御本人は「変わった気がしない」とのことでした。(泣)
比較するために写真をお見せしたところ「あら、結構変わってたのね!」と喜んでいただけましたが、多くの方が「色の記憶」は曖昧なことが多いため、これが難しい点となります。
歯科治療の際には必ず写真撮影し、患者さん自身が治療の進行状況を把握できるよう記録を残しておかなければなりません。同時に治療前後の写真を比較して表示ができるソフトがないと・・・大変です。(汗)

デジタルカメラの恩恵

矯正も同様ですが、毎日見ている御本人や親御さんはなかなか気づかないことが多いようです。よく自分の子供の成長はピンと来ませんが、よそのお子さんに数年ぶりに会うと『大きくなったなぁ~』って感じるのと一緒でしょうか。
デジカメはホントにありがたいです。
写真撮影による記録や比較は歯科の治療時には欠かせなくなりました。今後も、歯科治療においてはテクノロジーの進化に伴い、より正確で迅速な治療が実現されることが期待されています。日々当たり前のように使ってますが、これもまたDX化の恩恵と呼べるのかもしれませんね。

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酒井直樹

酒井直樹

医療法人SDC 酒井歯科医院 理事長 / 院長

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