インプラントの治療では、埋め込むことで歯根まで再現し、見た目と機能の両面において限りなく元の自然な状態に近づけます。咬合の大切さが叫ばれて久しい現在、多くの方々の注目を集めている治療法です。

インプラント治療における基本方針

失った歯を取り戻し
可能な限り自然な状態へ

インプラント治療は、「入れ歯」や「ブリッジ」、「差し歯」にかわる治療法として開発されました。歯がなくなった部分にチタン製の人工歯根(インプラント体)を埋入して、その上に上部構造と呼ばれるセラミックの人工歯を被せて固定(ネジ止め、または接着)します。噛む力・審美性・耐久性に大きな優位性を持つ治療法です。
歯が失われてしまってお困りの方は、インプラント治療をご検討なさってみてはいかがでしょうか? ご自分の歯で噛む感覚を取り戻すことができ、条件さえ良ければ見分けが付かないくらい自然な見た目になります。

違和感も少なく
隣在歯に負担が掛かりません

入れ歯やブリッジに比べて違和感が少なく圧倒的に安定感があり、尚且つしっかり噛めて咬合力を回復させることが可能になります。
これまでのブリッジなどの治療法と違い隣接する隣の歯を削ることなく、また隣接歯にバネ等で負担をかけずに新しい歯を入れることができ、審美的・機能的に優れていることからここ20数余年ほど前より急速に増加した治療法です。

熟練の歯科医師の技術と知識で
安心安全な治療をご提供します

当院は、2003年以降 インプラント治療経験・実績を重ねて多くの皆さんにお喜びいただいております。また、いわゆる難症例手術時には奥羽大学歯科口腔外科教室の高田教授を招聘しハイレベルな埋入オペが受けられます。クリーンで万全の手術体制の下、場合によっては静脈内鎮静法でストレスのないインプラント手術をご提供します。
スタッフにご相談ください。全身状況を鑑み最適な治療法をご提案いたします。
不安を感じる方がいらっしゃるでしょうが、私は3人の親(母・義父母)に複数本数の施術をし全て良好な状態を維持しています。安心してお任せいただいて問題ないと感じて居ります。

インプラント治療について

インプラントは、顎骨内にチタン製の人工歯根を埋め込み、その上に上部構造と呼ばれるセラミックの歯を被せることで成り立つ治療法です。昨今では数本までのインプラントであればIOS(口腔内光学スキャナー)の「セレック」を用いてフルデジタルでのセラミック修復も可能な時代になりました。

インプラント埋入手術の成否は、事前準備としてのCTによる診断と施術時の感染予防対策に尽きます。昨今のSDGsの概念とは逆行することにはなりますが、可能な限りに滅菌済みディスポーザブル(使い捨て)製品を多用して安心・安全な施術を心掛けて参ります。

施術に際しては、医院の総合力が問われます。キチンと御納得いただける術前の情報提供(インフォームドコンセント)はモチロンのこと、術後は上部構造の製作のみならず、末永い安定を維持するためのメインテナンス体制が必須となります。当院ではスタッフ全員がそのスキルを有しておりますので御安心下さい。

安心・安全なインプラント治療

CTによる、より正確な診断

インプラント治療にCT診断は欠かせなくなりました。
当院は歯や骨の状態を正確に把握するために、精密なCT撮影&診断を欠かしません。CTで骨の形や厚み・深さ・量(ボリューム)、そして噛み合わせの状態などを詳しく調べ手術に対応できるか診断します。その上で、上部構造(被せ物)を含めた詳細な治療計画を立案します。

カウンセリングで解消される不安感

手術前に入念なカウンセリングを実施して納得いくまでご説明します。パソコン(iPad)やモニターを使い、図や絵、歯科用CT&レントゲン画像をお見せしながら可能な限り解りやすく説明します。治療方法や長期に渡る治療期間、手術のリスクや失敗率(一般的に上顎が失敗しやすい等)もお伝えします。また、治療費用は見積もりを作成しお渡しします。

術前に口腔内の衛生環境を整える

歯周病があったり口腔内に汚れが残っていると、インプラント施術時に悪い影響を与え成功率が減じてしまいます。歯周病がある方は歯周病治療やお口のクリーニングを徹底的に行い、口腔内環境を整えてから手術を行います。

スタッフ全員が意味合いを理解

インプラント手術の成否は滅菌環境作りにより大きな差が生じると言われます。外部からの雑菌の侵入を水際で防がねばなりません。理解を深めたスタッフ達が事前準備をし、滅菌済みの使い捨て(ディスポーザブル)器具を多用することで診察エリアの滅菌環境を整えてインプラント治療を進めます。こうしたクリーンで万全な環境を整えた上で、平成14年にインプラントを臨床導入して以来、長期に渡り提供が可能になりました。

難症例時に口腔外科の教授を招聘

難症例の場合は口腔外科の大学教授に来ていただき当院でインプラント埋入手術を行います。手術は生体監視モニターで全身を管理しながら進めたりいたします。難症例に限りますが静脈内に鎮静剤を点滴で入れて麻酔をかける静脈内鎮静法下におけるインプラント手術も実施可能です。鎮静効果があるのでほぼ眠っている状態で手術ができ、意識はありますが手術中の記憶が残らず術中の痛みや恐怖がなくなりリラックスした状態での手術が可能です。

IMPLANT DETAILS

インプラントの詳細

こちらではインプラント施術時の詳細をお知らせいたします。初診時から治療計画立案までの各ステップと、CT撮影検査の概要、その優位性や料金等に関しても触れておきます。

➊ 診査・診断・治療計画の立案

お口の中を確認した上で歯科用CT撮影を行い診断します。CT画像をもとに骨や噛み合わせの状態を確認。患者さんに図や絵・CT画像をお見せしながら治療について詳しく説明し、併せて治療計画をご提案します。

インプラントに欠かせないCT装置

➋ 一次手術

当院は1回法・2回法の両方に対応が可能で、症例に合わせて選びます。1回目の手術は、顎の骨にドリルで穴をあけてインプラント体を埋入します。
※1回法の場合は手術はこれで終わりです。

インプラントの埋入

➌ 骨の治癒、インプラント体の定着を待つ

インプラント体と骨が結合するのを待ちます。期間は下顎で3ヶ月、上顎で6ヶ月程度必要です。

インプラント埋入後の待機期間

➍ 二次手術

2回目の手術を行い粘膜に穴を開けてインプラント体の頭を出します。
※1回法で行った場合は二次手術はありません。

インプラント2次オペ後のアバットメント装着

➎ 上部構造体の装着

型取りを行い、上部構造体(アバットメントという土台と被せ物)を製作して装着します。

インプラントの上部構造装着

➏ メインテナンス

インプラントにした後も問題なく長く使い続けるには、メインテナンスがとても重要です。特に噛み合わせは加齢に応じてどんどん変わっていくので、3ヶ月~6ヶ月に一度の定期検診をお勧めしています。

インプラント施術後の歯科衛生士によるメインテナンス

CT IMAGING

術前CT撮影は必須

上顎洞…これは通常「副鼻腔」と称する鼻腔両サイドの空洞です。
ここにインプラントを埋め込む際に、不用意に突き抜けてしまわないように常に意識しないといけません。
昨今は上顎洞そのものを埋め立てる「サイナスリフト術」「ソケットリフト術」を選択するケースがありますが、外科的侵襲を鑑みた場合に懸念されることも当然生じてきます。そこで、CT検査をし精査することで比較的しっかりした骨組織の存在を見出せることも多々あるのです。 インプラントを埋入する際に、CT撮影をせず埋入することは有り得なくなりました。
※この動画の上部の黒い空間が上顎洞(副鼻腔)です。4倍速に編集したのでご覧ください。

ADVANTAGES of IMPLANTS

インプラント優位性

入れ歯と比較した際のメリットを下記に挙げます。外科手術が必要であったり、保険が適用にならなかったり、かつ治療期間が長くなる欠点がありますが、それを補って余りある次のような優位性があります。

下記各項目に関しての詳述は上のリンク先のページにまとめてあります。インプラントをお考えの方は覗いてみて下さい。

インプラントのメリット
周りの歯(隣在歯)を守れる
着脱の手間がない
見た目が美しい
地震等の緊急時の対応が楽
飲み込む恐れがない
口臭の原因になりにくい
顔の輪郭が引き締まり顔立ちが若々しくなる
喋りやすく滑舌がよくなり聞き返されない
生活習慣病(成人病)の予防に繋がる
運動機能が改善する
脳の血液循環がよくなり認知症予防に繋がる
食べ物が挟まらずに美味しく食べられる
インプラントと天然歯は連結しません

上記の様に優れた諸点を持つインプラントではありますが、どれほど天然歯に似てはいても根本的にまったく異なるモノですから注意せねばならない点もあったり致します。

写真の様に天然歯とブリッジにして連結してしまうと確実に失敗に至ります。理由は下記ページに記しますが、治療としてはタブーと考えて居ります。

インプラントと天然歯の連結は・・・タブー

3 TYPES of RECOVERY

3種類の欠損回復法

欠損部の回復には3種の方法があります。下記ページに纏めてありますので御覧下さい。

要点だけ下記にまとめておきます。

インプラント

3種の欠損部の治療法(インプラント)
費用CT診断:22,000円
1本:352,000円(税込み)
治療法失った歯根の代わりに人工の歯根(インプラント)を埋め込み、その上に人工の歯を被せる方法
メリット・天然歯のように顎の骨に固定するので、違和感なく噛める
・硬い物を噛める
周りの歯を傷つけない
見た目 自分の歯に近い
日常の手入れ 通常の丁寧な歯磨きと同じで歯間ブラシ必須
保険適用× 全額自費治療 ただし、医療費控除適用
治療期間 4ヶ月~1年半(状態による)
治療時・治療後のリスク・インプラントを顎の骨に埋め込む手術が必要
・全身の疾患がある場合は治療できないケースがある

ブリッジ

3種の欠損部の治療法(ブリッジ)
費用保険:数千円~
自費:264,000円~(税込み)
治療法歯を失った場所に両隣の歯を土台にして人工の歯を支える方法(固定式)
詳細はこちら
メリット固定式なため、装着しても違和感があまりない
見た目 保険適用外のセラミックを使えば自分の歯に近くなる
日常の手入れ 通常の丁寧な歯磨きと同じで歯間ブラシ必須
保険適用 保険適用可能(白い歯でも適用範囲が拡大)
治療期間 2週間~2ヶ月
治療時・治療後のリスク・ブリッジを固定するために健康な歯を削る
・支えている両隣の歯に負担がかかる
・空気が漏れて発音が困難になることがある

入れ歯

3種の欠損部の治療法(入れ歯)
費用保険:数千円~
自費:132,000円~(税込み)
治療法歯を失った場所の周囲に金属の留め金(バネ)を引っかけて固定させる方法。取り外し可能
メリット・健全な歯をほとんど削らず補える
・比較的治療が簡単
見た目 留め金が見える部分がある。目立たない入れ歯はこちら
日常の手入れ× 毎食後に洗浄が必要
保険適用 保険適用可能
治療期間 1ヶ月~2ヶ月
治療時・治療後のリスク・バネによる隣の歯への負担が大きい
・噛む力が健康な状態に比べて30%程になる
・毎食後、取り外して手入れする必要がある
異物感・違和感が強い
・すぐにガタつきやすい

LEARNING IMPLANTS

インプラントの習得

インプラントのテクニックは歯科医師の誰もがマスターしているわけではありません。今でも1~2割の歯科医しか積極的に施術していないのではないでしょうか?

私が歯学部の学生だった当時はまだポピュラーな技術ではなく、大学の授業で学んだ記憶がありませんでした。これは大学後輩になった私の長男(歯科医)などもそれほど変わらないのかもしれません。手前味噌ですが、意欲的な歯科医のみが日曜日に東京や仙台の講習会に出向き缶詰になりながら何度も何度も講習を受けて身に付けて行くもののように認識しています。

セレックも同様ですが、新たな技術は貪欲に学ばなければ習得できません。平日は休診にできないので、必然的に本来休むべきところの日曜日を受講に充てざるを得ませんでした。

新しい機器、新たなテクニック・・・仕事上のそういったものに対しての知的欲求は抑えられません。平成26年度には、一年間でインプラントだけを学ぶ100時間コースも終了しました。その意欲が歯科医療のレベルを前進させていくと考えています。

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2010年代後半からインプラント技術にもデジタル化の波が押し寄せて参りました。
当院でフル活用中のセレックを用いてインプラントの上部構造を容易に作れる時代にまでなりました。

価格表

インプラント治療の料金表

CT撮影・診断料
¥22,000
埋入手術並びに上部構造費用(1本)
¥352,000
サイナスリフト・ソケットリフト等の骨造成料(1ヶ所)
¥110,000

執筆・監修歯科医、経歴

医療法人SDC 酒井歯科医院 
院長 酒井直樹

1980年 福島県立磐城高等学校卒業
1988年 東北大学歯学部卒業
1993年 酒井歯科医院開院
2020年 医療法人SDC 設立