私はどちらかっていうと患者さんに説明するタイプの歯科医師だとは思います。歯科医療の成否は我々だけの努力でどうなるモノでもなく、患者さん御本人の生活習慣改善等の協力を得られない限り『治らない』、『悪化をストップ出来ない』ことが多々あるからでもあります。
口腔内写真やiPadを駆使して説明には努めますし、スタッフの協力を得て限りある時間の中でなるべく有意義なことを伝えきりたいとは願うのですが・・・・ただ、現実問題として限られた短い時間だけですべてを御理解いただいたり伝えきることは難しいモノでもあったり致します。
ある冊子にドイツの心理学者ヘルマン・エビングハウスって方が『エビングハウスの忘却曲線』って理論を導き出したと書かれておりました。
20分後 :覚えた内容の42%を忘れる
1時間後:覚えた内容の56%を忘れる
1日後 :覚えた内容の74%を忘れる
1週間後:覚えた内容の77%を忘れる
1ヶ月後:覚えた内容の79%を忘れる
なんだそうです。言われてみたら逆だったら私も・・・だと思うので間違っては居りませんでしょう。ユニットサイドで一生懸命に我々が伝えたとしても知識の定着ってのにはなかなか至れないのも事実でありましょう。
そこで・・・
より良き『歯があって美味しく噛める老後』を獲得するには・・・もっと言えば『寝たきりや認知症にならない未来』を確立するためには理解した上で対策を講じるのが一番だと考えて、診療終了後の受付で写真の様なサイト上の詳細説明にアクセスしやすいQRコード付きのカードをお渡しするように心掛けて居ります。
『アルカリイオン飲料で歯が溶けるなんて考えてみみなかった・・・』とか『無意識に噛み締めてたせいで歯周病になっちゃうなんて・・・』などと嘆いても、ひとたび進行してからでは回復は・・・無いのです。(泣)
『知識さえあれば防げたトラブル』は実に多いので、御覧いただければと願う次第です。