はじめに:私たちの「こだわり」を、少しだけお見せします
「歯医者さんって、どこも同じじゃないの?」
そう思われている方も少なからずいらっしゃるかもしれません。実際問題として、歯科医院が導入している医療設備には大きな違いがあります。
それは、料理人の皆さんが、最高の料理を作るために包丁一本一本にまでこだわるのと同じです。私たちも、患者さん一人ひとりのお口の状態をより正確に診断し、より安全で、より身体に負担の少ない治療を提供するために医療設備の一つひとつに強いこだわりを持っています。

このページでは、そんな私たちのこだわりの一部である先進の医療設備たちと、その設備があなたの治療をどのように変えるのかについてご紹介します。
全ての治療は正確な「診断」から
正確な治療は正確な診断なくしてはあり得ません。当院では、お口の中の状態を「見える化」するための先進のデジタル機器を導入しています。
🟩 歯科用CT
従来のレントゲンが二次元の「平面写真」であるのに対し、歯科用CTは顎の骨の構造や神経・血管の位置などを三次元の「立体画像」で撮影することができます。これにより、インプラント治療や親知らずの抜歯、歯の根の治療などを圧倒的に安全で確実に行うことが可能になります。

🟩 デジタル・レントゲン
当院が導入しているデジタルレントゲンは、従来のフィルムを使ったレントゲンに比べて被ばく量を最大で1/10程度にまで抑えることができる非常に身体に優しいシステムです。
撮影した画像は、現像を待つことなく瞬時に診療ユニットのモニターに映し出されます。 画像は、指先一つで拡大したり明るさを調整したりできるため、隣り合っている歯同士の肉眼では見えないようなごく初期の小さな虫歯や歯の根の先の微細な病変も見逃しません。

🟩 位相差顕微鏡
あなたのお口の中にいる生きた歯周病菌やカビ菌の姿をリアルタイムでモニターに映し出すことができる顕微鏡です。「百聞は一見にしかず」・・・ご自身の目でお口の中のリスクを確認することで「歯を守ろう」という意識を劇的に高めることができます。

🟩 ダイアグノデント・ペン
「この黒い点の部分は、すぐに削って詰めるべきなのか? それとも、まだ削らずに予防処置で様子を見るべきなのか?」 ・・・その、歯の寿命を左右する非常に重要な診断を歯科医師の経験と勘だけに頼ることなく客観的な「数値」で正確に把握するための先進機器が「ダイアグノデント ペン」です。
ペンの先端から歯に安全なレーザー光を照射し、その反射光を解析することで肉眼では見えないごく初期の虫歯や詰め物の下で進行している虫歯の深さを数値として測定することができます。
この装置があることで、私たちは、「まだ削る必要のないごく初期の虫歯」と「すぐに治療介入すべき進行中の虫歯」 を高い精度で見分けることができます。

身体に優しい低侵襲な治療のために
治療そのものの質を高め、患者さんの負担を軽減するための設備も充実させています。
🟩 歯科用レーザー
レーザー光線を使って、口内炎の痛みを和らげたり歯ぐきの黒ずみ(メラニン色素)を除去したり歯周病菌を殺菌したりと様々な治療に応用できる機器です。ケースにもよりますが、麻酔を使わずに痛みや出血の少ない身体に優しい治療が可能になります。

🟩 電動麻酔器
麻酔注射の「チクッ」とした痛みの原因は麻酔液を注入する際の圧力のムラにあります。電動麻酔器は、コンピューター制御で常に一定の速度・圧力でゆっくりと麻酔液を注入することで注射時の痛みを最小限に抑えます。

🟩 エアフロー(パウダークリーニング)
「エアフロー」は、例えるなら歯のための“高圧洗浄機”です。水と非常に細かなパウダーをジェット噴射し、歯ブラシでは届かない隙間のバイオフィルム(細菌の塊)や頑固な着色汚れを歯や歯ぐきを傷つけることなく一気に吹き飛ばします。痛みもほとんどなく短時間で驚くほど歯がツルツルになる快適なクリーニングです。

デジタル技術で理想の口元をデザインする
より美しく、自然な見た目を実現するための先進のデジタルソリューションです。
🟩 口腔内3Dスキャナー・セレックシステム(CAD/CAM)
3Dスキャナーで撮影したデータを元にコンピューターがセラミックの詰め物や被せ物を設計しミリングマシンというロボットが自動で削り出す先進のCAD/CAMシステムです。これにより、最短1日で高品質なセラミック治療を比較的リーズナブルにご提供できます。

🟩 矯正用スキャナー iTero
歯型取りのあの「グニュッ」とした粘土のような材料をお口いっぱいに頬張る不快な経験。多くの方が苦手だと感じていらっしゃいますよね。 当院のマウスピース矯正(インビザライン)ではその不快な歯型取りは一切行いません。
代わりに用いるのが、この光学3Dスキャナー「iTero(アイテロ)」です。 ペンのような形をした小型のカメラでお口の中をなぞるように撮影するだけで歯並びや噛み合わせが驚くほど精密なカラーの3Dモデルとして目の前のモニターにリアルタイムで再現されます。

🟩 シェードガイド・アドバンス(歯科用色彩測定器)
被せ物や詰め物の色を決める際、これまでは「目で見た感覚」に頼らざるを得ず照明や時間帯によって色の見え方が変わってしまう・・・という大きな問題がありました。 当院が導入した「シェードガイド・アドバンス」は、そうした曖昧さを排除し歯の色を「数値」として客観的に測定できる先進の色彩測定器です。 周囲の環境に一切左右されず、誰が測定しても常に同じで正確なデータを取得できるため、「周りの歯と色が微妙に違う・・・」といった失敗を防ぎご自身の歯と完璧に調和した自然で美しい仕上がりを実現します。

ご自身の状態を深く理解するために
私たちは、患者さんにご自身の状態を深く理解していただくことが治療の成功に不可欠だと考えています。
🟩 デジタルカウンセリングシステム
レントゲン写真や、口腔内カメラで撮影した写真・アニメーションなどをモニターに映し出し、視覚的に分かりやすくご説明するための各種システムです。専門的な内容も直感的にご理解いただけます。

🟩 口腔内写真撮影用デジタル・カメラ
当院では、高画質なデジタル一眼レフカメラと、影を作らない特殊なリングフラッシュを使用しお口の中の状態を鮮明に記録しています。撮影した画像は、iPadで患者さんと一緒に見ながら治療計画をご説明したり、詰め物・被せ物を作製する歯科技工士さんへ正確な情報を伝えたりするために活用します。 この「正確な記録」が治療の透明性と修復物の品質を高めるための「重要な鍵」となります。

当たり前の「安全」を徹底的に
安心して治療を受けていただくための、衛生管理へのこだわりです。
🟩 オートクレーブ(高圧蒸気滅菌器)
高性能な高圧蒸気滅菌器2台をフル活用しています。これらの機器により、複雑な構造を持つあらゆる歯科用器具の内部の隅々に至るまで完全に滅菌することができます。

🟩歯科用ハンドピース自動洗浄・注油システム
歯を削るドリル(ハンドピース)は、患者さんのお口の中に直接入る最も基本的な器具の一つです。だからこそ、その衛生管理には細心の注意を払う必要があります。
当院では、このハンドピース専用の全自動メンテナンスシステムを導入しています。 患者さんごとにハンドピースを交換するのは当然のこととして、このシステムを使うことで人の手では洗浄が困難な器具の内部の非常に複雑で微細な管の隅々までオイルで洗浄し滅菌するという徹底した衛生管理を常に高いレベルで維持しています。

🟩 ガス滅菌器
歯科治療で使う器具には、金属だけでなくプラスチックやゴム、精密な電子部品を使った熱に弱いデリケートなものも数多く存在します。 こうした器具は、高温・高圧にかける通常の滅菌器(オートクレーブ)では変形や故障の原因となるため滅菌することができません。
「ガス滅菌器」は、そうした熱に弱い器具を低温の特殊なガス(酸化エチレンガス)を使って内部まで確実に滅菌するための専門的な装置です。

【動画で見る】当院の徹底した滅菌・消毒システム
「治療に使われる器具は、本当に清潔なのだろうか?」 そのご不安に、私たちの「日常」をお見せすることでお答えしたいと思います。
歯科医院の裏側(バックヤード)は、決して大袈裟ではなく「滅菌に始まり、滅菌に終わる」と言っても過言ではありません。この動画では、スタッフの協力のもと、当院が日々どのような手順で治療器具を洗浄・滅菌し、患者さん一人ひとりへの完璧な安全を確保しているか・・・その舞台裏の一部始終をご紹介します。 私たちの「安全へのこだわり」をぜひご覧ください。
🟩 口腔外バキューム
歯を削る際に発生する、目に見えない細かい粉塵やウイルスを含んだ飛沫を、患者さんのお口の外で瞬時に強力に吸引する装置です。院内の空気を常にクリーンに保ち院内感染のリスクを低減します。

フリーアームでスタッフを守る
歯科の治療時には、日常的に超音波スケーラーやタービンハンドピースと言った器具を使用することで患者さんや我々歯科医療に携わるスタッフは場合によっては有害なエアロゾルに晒されることになります。100%、マスクやグローブを装着してはいても、治療中の感染はエアロゾルや飛沫の吸入、感染者の唾液・血液や粘膜への直接接触によって起こります。
口腔外バキューム装置は、不要な液体や気体を安全に除去する吸引システムですので、当院ではすべてのユニットに設置しております。
生涯、美味しく食事を楽しむために
「食べる」・「話す」・「呼吸する」といったお口の基本的な機能を評価・改善するための設備です。
🟩 咀嚼能力検査装置
「どれだけ効率よく食べ物を噛み砕けているか」という咀嚼能力を、グルコースの分析によって客観的な数値で測定する装置です。

🟩 舌圧測定器
食べ物を飲み込む際に重要な役割を果たす「舌の力」を測定する装置です。これらの測定結果を元にお口の機能訓練(口腔リハビリ)の計画を立てます。

🟩 舌口唇運動機能測定器(健口くん)
「食べる」・「話す」といったお口の基本的な機能が、年齢と共に衰えていないかを客観的な「数値」で測定する装置です。「パパパ」・「タタタ」・「カカカ」といった簡単な音を、できるだけ速く発音していただくだけで舌や唇の運動能力を精密に評価することができます。
この測定結果は、将来的な「オーラルフレイル(お口の虚弱)」のリスクを早期に発見し、適切なリハビリテーション計画を立てるための非常に重要な指標となります。

全ては、患者さんの「安心」と「最高の笑顔」のために
もちろん、最も大切なのはこれらの優れた設備を「誰が」・「どのように」使うか・・・です。
私たち酒井歯科医院は、こういった新たな設備機器を導入するだけでなく、それを最大限に活かすための知識と技術を日々の研鑽を通じて常にアップデートし続けることをお約束します。
その全ては、当院を信頼してくださる患者さん一人ひとりの「安心」と治療後の「最高の笑顔」のために。もし、ご自身の治療で使われる設備についてご興味やご質問があればいつでも当院スタッフや院長の私にお尋ねください。
執筆・監修歯科医
最高の技術を
最善の治療のために
理事長・院長
酒井直樹
SAKAI NAOKI
経歴
- 1980年 福島県立磐城高等学校卒業
- 1988年 東北大学歯学部卒業
- 1993年 酒井歯科医院開院
- 2020年 医療法人SDC設立 理事長就任
所属学会・勉強会
- 日本臨床歯科CADCAM学会
- 日本顎咬合学会
- 日本口育協会
- 日本歯科医師会
- 日本歯周内科学研究会
- ドライマウス研究会