PREORTHO-START

ここからが本当のスタート

さぁ~今日からが小児矯正『プレオルソ治療』の本格的なスタートになります。御使用いただく意味や意義、お子さんにはチョイと難しいことかとは思いますが、当院のスタッフがナレーションを手伝ってくれてまとめた非常に解りやすい冊子がありましたので、紙芝居のような下記の動画にまとめてみました。お子さんと親御さんとでステップを踏んで御覧いただけると幸いです。

IMPORTANT THING

装置だけでは治りません!

残念ながら歯並びや不良習癖(口呼吸・低位舌)は装置だけで勝手に治ってしまうほど簡単なモノではありません。こちらでまとめたような各ステップを親御さんとお子さんで理解し実践していただいて初めて『改善』に繋がります。その点をまずは十二分に御理解いただく必要があります。

プレオルソ

御理解願いたいポイント
【1日目】 歯ならびの理由
【2日目】 くせ
【3日目】 呼吸
【4日目】 あいうべ体操
【5日目】 発音練習
【6日目】 正しい食べ方
【7日目】 上あごのかたち
【8日目】 お口(あご)の変化
【9日目】 正しいお口の使い方
【10日目】 飲み物の恐怖
【11日目】 食生活の変化
【12日目】 かむことの大切さ

本来なら歯は黙って居ても並ぶはず

考えてみますと、日々 大勢の患者さんのお口の周辺を拝見していて感じるのですが、100%とは申しませんが生まれつきとは思えない後天的な歯列不正を感じる事が多々あります。そもそも人間は他の動物と同様に自然と適切な位置に歯は並ぶモノです。
歯並びの悪いトラとかライオンは居ないと思うのです。
一般の動物と違って、人間にはそれを邪魔し阻害する要因があるとすれば・・・・なるべく早期に排除し補正せねばなりません。

こども歯並び矯正法①

ナニが阻害するんでしょうか?

しかも『鉄は熱いうちに打て』ではありませんが、大人になる前・・・身体的変化が著しい幼児期後期から学童期(5~12歳)に歯ならびの補正や生きて行くために絶対に欠かせない呼吸、口腔周囲の発達のキーワードとなる適切な舌ポジションを身に付けてしまうことがとても大切なポイントになります。言い方が変なんですが、健全なる発育発達のために『躰を鍛えるのと一緒』とご理解下さい。

お使いいただけない限り絶対に治りません!

プレオルソは細かい歯の移動等は苦手なのですが、顎の骨の発育を促し、鼻呼吸を容易にさせ、十分な口腔内の広さを確保するためのツールであります。欠点があるとすればお使いいただけない限りは治らない点だけだと思うのです。
医院スタッフもお子さんを全面的にサポートしますので、今日から頑張って参りましょう!

こども歯並び矯正法②

PROMISE

プレオルソのお約束!

プレオルソは小児の予防矯正にとって非常に有効なツールではあるのですが、最大の欠点としてお使いいただけない限りその能力を発揮出来ないのです。使用期間も長くなりますので大変かとは思うのですが、親御さんも一緒になって応援していただけると助かります。
下記のことに注意を御願いし頑張って使って参りましょう!

プレオルソの使い方のポイント!

使い始める際にはこちらの『プレオルソの使い方について』も御確認下さい。
じっと噛んでる分には破損はしませんが、お子さんがお口の中でイタズラしちゃうと縁がボソボソになってしまう事も生じたりいたします。(泣)

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Ⅰ. 歯ならびの理由

2020年のコロナ禍以降、Webを使ったセミナー等で全国各地の保育士さんのお話を伺う機会に恵まれました。
皆さんが口を揃えて仰るのは、お子さんの口腔機能の発達不全です。確かに最近になって歯科の保険診療の項目の中にも口腔機能低下症が取り上げられるようになりましたので、国(厚労省)も危惧してる点なんでありましょう。
この動画では、『歯ならびの理由』と題して解説しております。

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Ⅱ. くせ

歯ならびに悪影響を及ぼすクセがあるって御存知でしたでしょうか?
頬杖をつくのはモチロン、一時期には推奨されたこともあったうつぶせ寝もダメです。また、弄舌癖と呼ばれる舌先で歯の裏側を押したり、舌先を歯の隙間に挿入したりする癖もマイナスですし、常に唇を噛んだりする弄唇癖も宜しくありません。吸指癖なんてのも有りますがこれは指しゃぶりのことであります。
これらの口腔悪習癖は、不正咬合(正しくない歯ならびや咬み合わせ)の原因になると言われます。

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Ⅲ. 呼吸

呼吸と歯ならびの関係。ちょいとピンと来にくい組み合わせかと思いますが、実は密接に関係しています。当たり前ですが、我々は呼吸をしない限り生きて行くことは出来ませんが、その呼吸を口でなさったりはしてませんでしょうか?
実際には呼吸は鼻でするモノで、口はあくまでも食物の通り道だと思うのです。それなのに現代人の多くが口呼吸を常態化してしまってるようです。(泣)
いわゆる『お口 ポカ~ン』ってのがそれになりますが、口腔領域の筋肉の発達が思わしくないとそうなる確率が高いと言われています。ご注意下さい。
コラムにも口呼吸は良くないことをまとめてみてました。

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Ⅳ. あいうべ体操

最近ではすっかり有名になりましたが、福岡の内科医の今井一彰先生が考案なさった舌の体操『あいうべ体操』です。
あいうべ体操とは、口呼吸を鼻呼吸に改善していく簡単な口の体操のことで、いつでもどこでも誰でもできるこの体操を食後に10回、一日30回を目安に地道に続けると、舌力がついて自然と口を閉じることができるようになると言われています。
口呼吸の改善はあらゆる病気の原因治療につながります。
この体操をしっかり継続することで自然に鼻で呼吸ができるようになり、アレルギー性疾患等の症状までもが改善していくことがあると言われています。

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Ⅴ. 発音練習

発音と舌との関わり・・・これも普段はまったく意識をしないかと思います。実は関係性が大ありなんです。我々は子供の頃に誰に教えられたわけでもなく発音だの会話が出来るようになりましたが、舌の力が乏しい(口腔機能発達不全)お子さんはそこが上手く行かなくなってるようです。(泣)
若い頃に身体機能を鍛えることは推奨されましょうが、今ひとつ舌の鍛練はイメージが湧きませんよね。老齢になった際にも『むせる』ことの無いよう幼少期から舌を鍛えるためにも発音練習をしてみましょう!

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Ⅵ. 正しい食べ方

私は動物の生態に詳しい訳ではないのであくまでもイメージの話かとご理解下さい。(汗)
考えてみますと野生の動物の歯ならびが良いとか悪いとかって一般的に無かろうかと思うのです。これは、野生動物は我々人間のように食材を調理し食べやすくしてたりはしませんし、食する際に『お飲み物』で飲み込みやすくもしてませんでしょうから顎を使い、しっかりと咬合・咀嚼(そしゃく)をしないと『食』が成立しないからなんだと思うのです。
我々現代人が忘れてしまった動物としての本質をもう一度思い出してみるのが大事なのかもしれませんね。

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Ⅶ. 上あごのかたち

どんな方にもある『舌(ベロ)』、食べ物を咀嚼(そしゃく)するのにも発音するのにも欠かすことが出来ないこの存在を我々は普段はまったく意識してないんじゃないでしょうか?
この舌は幼少期に口腔周囲の骨格形成に非常に大事な役割を担っているって御存知でしたでしょうか?
タイトルのように上顎(上あご)のドーム状の形状は、この舌の正常なる働きによって健全なる発育を遂げた結果でもあるのです。舌のチョイとした働きで数年後の不正咬合(歯並びの不調和)を回避できるのならそんなにラクな話はありません。
考えてみますと、『ガタガタ』の歯列(歯並び)は上あごの骨(上顎骨)の発育不全の成せる業です。スペースさえあればそうはならないことを考えると、発育成長期に可能な限り広げておいた方が宜しいように感じます。

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Ⅷ. お口(あご)の変化

言われてみれば頷ける話だったりもするのですが、現代人は噛まなくなった・・・っていうのはその通りだと思います。
噛まずに飲み込めるような食材が多くなりましたし、場合によっては飲み物で流し込むようなことをするケースまで散見されますもんね。我々の身体は、鍛えることで筋力も増しますけどナニより骨格がしっかりすることをどなたも御存知でしょう。調べたワケではないですが、格闘家の方と私の骨とではそのしっかり度合いはまったく異なってるように思えてなりませんです。

お相撲さんでモンゴル出身の力士の皆さんは、幼少時代からモンゴル相撲に慣れ親しみ顎に負荷をかけ続ける生活をなさっていたからでしょう、現代の平均的日本人とは異なり上下の親知らず歯がまともに噛み合ってるんだそうです。だから力を存分に発揮出来て強いと考えられると本で読んだことがありました。
幼少期にゲーム三昧だった日本人が、いくら体格に恵まれても長じてモンゴル人力士に勝てないのには噛み合う歯の本数の違いという理由があるのかもしれませんね。
人間は、ここ一番って時には『歯を食いしばって頑張る!』と申します。しっかりとした大臼歯の本数が多いんですもん、モンゴル出身力士が強いのも理解出来ますよねぇ。

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Ⅸ. 正しいお口の使い方

小さなお子さんに限った話ではありませんが、上下の歯を常に噛み合わせている『歯列接触癖』をお持ちの方が急増しています。本来なら24時間のウチ、上下の歯が触れ合ってるのは咀嚼(そしゃく)時の瞬間・瞬間を足しても20分に満たないんだそうです。その他にも唾液をゴックンとするような時にも歯は噛みしめますが、それでも一日の23時間以上は触れ合ってないのが正解です。
手だって足だって長時間力を入れ続ければ筋肉痛関節痛にさいなまれます。顎もまた一緒ですよね。
唇を閉じてはいても基本的には顎を開けるでもなく閉じるでもなく脱力させておくのが正解と言われます。

下記の三点を意識した生活を是非なさってみて下さい。

  • お口は閉じる
  • 上下の歯をはなす
  • ベロはスポット

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Ⅹ. 飲み物の恐怖

我々歯科医師会会員は年に2回ほど、『一歳半検診』と『三歳児検診』に駆り出されます。一般的には年齢故にむし歯の本数はほぼゼロ。あったとしても上前歯の真ん中辺りに小さな欠損程度だったりするのですが、そこで数年前に出会った3歳になったばかりの男の子は違ってました。
萌出してる20本の乳歯が全滅状態、奥歯に至っては崩壊していて噛むことすら満足に出来ない状態であり、こちらも驚いた次第でした。(泣)
普通の食事だけでそこまで酷くなることは考えられないのです。原因を探ろうと同行のお母さんに飲み物も含めて伺ったところ・・・・『健康に良いから食事の時にはスポーツドリンクを飲ませてますけど・・・』とのこと。
大量の糖分と歯を溶かす酸性の飲み物・・・・・知っていれば防げたお子さんの悲劇。
食事の際にはそもそも飲み物で流し込むようにはしない方が宜しいのですが、あったとしても水・お茶・牛乳といった中性の飲料をオススメ致します。

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Ⅺ. 食生活の変化

我々文明人は、高水準の便利さと引き換えにナニか大切な物を失って来たように思えてなりません。本来なら身長にしても体重にしても、それに伴う体格にしても健全なる発達を良しとするだろうかと思うのですが、口腔周囲だけは見落とされてるように思えてなりません。(泣)
ある高名な歯科医師が、モンゴルにおける調査結果を報告なさっていて拝聴したことがあるのですが、モンゴル国内でもいわゆるパオとかで遊牧生活をなさってるような郡部の方々は歯並びがとても良好だったんだそうです。他方、モンゴルの都市部にて生活をなさってた方々は現在の日本人に相通じる歯並び不正が認められたとのこと。
2020年の朝の連続テレビ小説で好演なさってたり時代劇で好演なさってる俳優さんも、余りにも不正咬合だと歴史上の人物という設定では違和感を覚えたりも致します。昔はそういった若者は少なかったように思うのですがいかがでしょうか?

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Ⅻ. かむことの大切さ

子供の頃に母から『よく噛んで食べなさい』と言われて育ちました。考えてみたら腹筋運動だって腕立て伏せだって3回やるより30回、しかも適当に誤魔化したりせずにしっかり力を入れてやることで健康を手に入れたりしようとしますもんね。
噛むことも一緒です。ロクに噛まなければ顎は発達しませんし、時間を掛けて咀嚼(そしゃく)しなければ唾液だって出なくなってしまう(ドライマウス)ことでしょう。 
出来る限り飲み物で流し込むようなことをせずにしっかりとよく噛んで唾液が出て来ることを促しましょう。口の中で食べ物をしっかりと噛み砕き唾液と十分に混ぜ合わせるのが消化の第一歩でありましょう。大人の方もお子さんもそうしてからゴックンと嚥下するように心掛けましょう!

執筆・監修歯科医

お子さんと親御さんへ