保険適用のCAD/CAM冠を御存知でしたか?
もうかれこれ7~8年になりますでしょうか、CAD/CAM冠という名のハイブリッドセラミック素材(高強度の白いプラスチック素材)が まずは小臼歯(真ん中から4番目と5番目)に保険導入されました。
その後1~2年おきに適用範囲が拡大され、次いで条件付きで6番目の第一大臼歯に、その後は前歯にも・・・
この春からは従来 被せ物だけだったのに加えて詰め物(インレー)にも適用範囲が拡大され、一番奥の7番目の歯さえ4本揃っていれば7番目を除く24本に白い歯を作ることが保険でも認められるようになりました。
金属からハイブリッドセラミック素材へチェンジ
これは、数年前に始まり原産地ロシアのウクライナ侵攻で決定的になった歯科用金属パラジウムの高騰が背景にあると言われます。
仕入れる金属の価格高騰にも悩まされましたが、同時に我々歯科医も目を瞠るほどの窓口負担金になってしまうという保険診療としては異常と言わざるを得ない状況に至ってしまいました。(泣)
それを回避すべく厚労省も『金属』一辺倒だった歯冠修復物を工業製品で価格安定の『ハイブリッドセラミック素材』へシフトした保険改正を繰り返してきた感があります。
この流れからすれば今後は更に条件が緩和され、最後尾の7番目の歯も近い将来には認められるようになりましょう。
デジタルの恩恵が臨床を変える?
ハイブリッドセラミック素材でもたらされる歯冠修復物は、ブロック素材からスキャンした歯型に合わせた歯の形を削り出す(ミリング)というデジタル・システムを応用します。
ここにもデジタルの恩恵は遺憾なく発揮されているんですよ。
歯科は旧態依然のまま・・・なんてことはなく、歯科医達が付いて行くのがやっとなほどに日進月歩の状況であります。
新しい技術がドンドン出て来ることに対し、デジタル好きの私としては本日で終了のNHKの朝の連続テレビ小説じゃありませんが『ちむどんどん』する今日この頃であります。(笑)
日々の臨床仕事がとても楽しくなって参りました!
※ 過去にも類似の投稿や当院の他の設備紹介を何度かしておりました。合わせて御覧下さい。